天気:☂☁/風向:色々/気温:26.8℃
台風18号は一時期915hPaにまでなったけど、台湾に上陸してあっという間に弱くなり暴風域も消失。そして南下!?台湾の被害が心配ですが、石垣島は風も強くならず雨台風でした。
多少波は強くなったでしょうが、これで水温が十分下がるほどのものとなったかどうかは分かりません。サンゴの白化現象に対しては台風の波で海がかき混ぜられ水温が下がることと言われますが、確かにそうなのですが、台風が来るとサンゴに別の脅威が襲い掛かります。
それが下の写真です。大雨で陸から流れ出た赤土が一気に海に襲い掛かります。透明度が悪くなりサンゴに十分日光が当たらなくなります。また、赤土がサンゴに降りかかりポリプが覆われます。光合成ができなくなり、プランクトンの摂食にも悪影響が出ます。
名蔵川の河口(アンパル)は陸から出た赤土で一面赤茶けています。水面から水底までです。
新川川の河口です。新川川は水害解消のために作られた人口の川で真っ直ぐです。ひとたび雨が降れば周りから流れ込んだ赤土を海へ運ぶ赤土放射装置みたいなものです。
河口から出た赤土は沖に流れ、石垣島と竹富島の間の1/3ぐらいまで到達してるかもしれない。この赤土は潮の流れに乗って東海岸や名蔵湾大崎方面にまで流れます。
そして、このゴミ!「ごみを捨てないで」って書いてある所に何故ごみを捨てるのでしょう?意味が分かりません。ここは本当に酷いです。
夕陽がきれいに見える所で夕方になると夕陽を見たり写真を撮りに来る人がいるけれど、足元はゴミだらけ。観光地なのに恥ずかしい。
子供達が堤防に夢のある可愛らしい絵を描いているのに、その下はゴミだらけ。
石垣島は海ばかりでなく山もゴミだらけです。道路の脇にある谷です。川も流れてます。そこへ絶えることのない不法投棄。道路脇もゴミ満載です。こういうゴミは回収される事無くこのまま植物に覆われる、分解され川に流れ海にでる。それが⤵
最終的に海でマイクロプラスチックとして漂うのです。
これは先日行った高校生の海洋実習の時にネットを曳いて回収されたゴミです。曳いた時間は10分、距離にして500mくらい、水面です。
緑褐色の粒は海藻です。紐のようなものは化学繊維です。多分ロープに使われているものです。たった10分、500m曳いただけの結果です。これを多いとみるか少ないとみるか・・・。本来自然にないものがず~っと分解される事無く海を漂い続けているのです。今回の結果は私は衝撃的でした。
これを海鳥や小魚が餌と間違えて食べてしまうのです。私たちは自然の動物に化学製品の餌を与えているのです。
この繊維は目に見えるサイズですが、ネットを海水で洗い流し、それを溜めた(バットの海水)中には目に見えるか見えないかサイズのゴミがあります。その海水を吸い取って光学顕微鏡で見ると、更に化学繊維が見えました。
海藻が付着してました。長い間漂っている証拠です。
海洋プラスチックゴミはサンゴの成長にも影響します。
高校のダイビングの授業は今年も無事に終わりました。
今日からはダイビング中に観察したサンゴや海中生物の報告発表に向けて勉強してまとめます。海洋ゴミ問題についてもまとめます。サンゴの白化問題、海洋酸性化についても・・・盛り沢山で生徒は大変です(T_T)
私は、生徒が特に石垣島のゴミ問題についてどう考えるのか興味深いです。