天気:☁☀/風向:NNE/気温:29.8℃/水温:28℃
天気は回復。気温は30℃近くあるのに北風だから体感温度は少し低い。
台風18号の雨で濁っていた海水がやっときれいになって来ました。でも海底に積もった赤土はフィンキックで直ぐに舞い上がります。まだ影響は続きます。
ニチリンダテハゼ
今年の夏に続いた高水温で白化してしまったユビエダハマサンゴ。ハマサンゴ類は環境の変化に比較的強い種類で、今までの高水温、赤土や淡水の大量の流れ込みにも対応して来たのに、今年はダメでした。
今年の夏は高水温が続いたせいもありましたが、波が静かな日が多く、浅瀬に群生しているユビエダハマサンゴに紫外線が沢山降り注いだことも原因かもしれません。ユビエダハマサンゴの水面側の方が白化が進んでいるものが多くみられました。今まであまり見たことのない現象です。
白化しても共肉が残っていれば水温が下がって褐虫藻が戻って来るのですが、写真の群体は共肉が無くなり、骨格が露出した所に海藻が生え始めてしまいました。
こうなるともう元には戻りません。残念です。このサンゴに依存して生活していた他の生物にも影響が出ます。見た目には分かり難いけど、生物相が変わってしまいます。それがこの先この水域や、生物にどんな影響が出るのか・・・。
先日ガイドしたお客さんは、数年前この場所でダイビングされてますが、「墓場みたいになってしまったね・・・」っておっしゃってました。ここ数年の間にそのぐらい変わってしまったんです。白化や赤土、台風の波、オニヒトデの影響だけではありません。ダイバーのダメージも相当なものです。
色々意識していると変化に気付くのですが、年間通して何回も潜っていると変化に気付き難いかも知れません。
ゲストダイバーやガイドの皆さん、現状が普通で良好な状態ではありません。写真を撮ることや業務に夢中になって変化に気付いていないかも知れません。海の中を狭い範囲で見ないで、広く視点を変えて観て色々な事に気付いて下さい。